耳文法N3_SLIDE_Unit9_86-98

N3 文法 UNIT 9

重要語彙

漢字 読み方 意味
新車 / 中古車 しんしゃ / ちゅうこしゃ 新しい車 / 古い車
急病 きゅうびょう 急に病気になること
親戚 しんせき 血縁や婚姻で結ばれている人
雰囲気 ふんいき その場が持っている特別な空気や感じ
伝統文化 でんとうぶんか 昔から受け継がれてきた文化
異文化交流 いぶんかこうりゅう 異なる文化を持つ人々との交流

1. ~かわり(に)

接続:[N+の] / Vる + かわり(に)
意味:他の人の代理として何かをする、またはあるものの代わりに別のものを使うことを表す。

例文

例 1
お金かねがないので、新車しんしゃを買かうかわりに中古車ちゅうこしゃでがまんした。
例 2
バターのかわりにマーガリンを使つかってケーキを焼やいた。
例 3
*父ちちが急病きゅうびょうのため、代かわりに私わたしが親戚しんせきの結婚式けっこんしきに出席しゅっせきした。

2. ~かわり(に)

接続:Vる + かわり(に)
意味:交換条件を表す。Aをする代わりに、その見返りとしてBをする(またはしてもらう)。

例文

例 1
オウさんに中国語ちゅうごくごを教おしえてもらうかわりに、日本料理にほんりょうりを教おしえてあげることになった。
例 2
「現金げんきんで払はらうかわり、もう少し値引ねびきしてください」
例 3
*「買かい物ものと料理りょうりは私わたしがする。そのかわり、洗濯せんたくと掃除そうじはお願ねがいね」

3. ~かわり(に)

接続:[V/A] 名詞修飾型 + かわり(に)
意味:一つの物事の持つ二つの対立する側面を表す。「Aである反面、Bでもある」。

例文

例 1
あの店みせは味あじも雰囲気ふんいきもいいかわり、値段ねだんも安やすくはない。
例 2
彼女かのじょは怠なまけることもないかわり必死ひっしでやることもない。いつもマイペースだ。
注意点:

  • 「~代わりに(交換)」や「~に代わって(代理)」と混同しやすいので注意。
  • 「Aの代理でB」なのか「AとBの交換」なのかを確認すること。
  • 対立の意味を持つ場合、「~である反面」と訳せる。機械的に「~の代わりに」と解釈すると間違えやすい。

4. ~にかわって/かわり

接続:N + にかわって/かわり
意味:他の人や物の代理として、またはその役割に代わって何かをすることを表す。

例文

例 1
「社長しゃちょうにかわり、ご挨拶あいさつさせていただきます」
例 2
入院中にゅういんちゅうの母ははに代かわって、姉あねが家事かじをしている。
例 3
田中たなか選手せんしゅがけがで出場しゅつじょうできなくなった。しかし、彼かれに代かわる選手せんしゅがいるだろうか。
例 4
今いままでの方法ほうほうで効果こうかがないなら、それに代かわるやり方かたを考かんがえねばならない。
注意点:

  • 「~かわりに」と混同しやすい。「~にかわって/かわり」は「代理・代表」を表し、「交換」の意味はない。
  • 動作の主体は通常、代わりに行動する人である。(例:私が部長にかわって説明します)
  • 利益の交換には使えない。交換の場合は「~かわりに」を使う。

5. ~こそ

接続:N / Vて / 助詞 (から、に) + こそ
意味:対象や要素を強く強調する。「まさに~だ」「他のものではなく~だ」。

例文

例 1
「どうぞよろしく」「こちらこそ」
例 2
今年ことしこそ合格ごうかくしたい。
例 3
言葉ことばは実際じっさいに使つかって見みてこそ身みにつくのだ。
例 4
親おやは子こどものことを心配しんぱいしているからこそ叱しかるのだ。
注意点:

  • 「~だけ/~こそが」と混同しやすい。「~こそ」は「まさに~」という強い強調を表す。
  • 「こちらこそ」「今こそ」「だからこそ」などの決まった表現でよく使われる。
  • 列挙の表現ではない。主な機能は強調であり、新しい情報を追加するものではない。

6. ~さえ

接続:N / Vて / V(ます形語幹) / [疑問詞 + か] + さえ
意味:極端な例を挙げ、「~でさえ」「~すら」という意味を表す。意外性を強調する。

例文

例 1
この子こはもう6歳さいだが、まだ自分じぶんの名前なまえさえ読よめない。
例 2
娘むすめは親おやにさえ相談そうだんせずに留学りゅうがくを決きめてしまった。
例 3
妻つまは夫おっとの給料きゅうりょうがいくらかさえ知しらなかった。
例 4
彼かれは友人ゆうじんからの手紙てがみを読よみさえせずに、ごみ箱ばこに放ほうり投なげた。
注意点:

  • 「~まで」と混同しやすい。「~さえ」は予想外の極端な例を強調し、「~に至るまで」という範囲の限界を表すわけではない。
  • 「~しか」と混同しやすい。「~さえ」は極端な例の追加。「~しか」は限定を表し、常に否定形を伴う。
  • 条件形(~さえ…ば)で使われる場合は意味が異なり、「~だけで十分だ」という意味になるので構造に注意。

7. ~として

接続:N + として
意味:資格、役割、または立場を表す。「~の立場で」「~の資格で」。

例文

例 1
今いまは留学生りゅうがくせいだが、以前いぜんに一度いちど観光客かんこうきゃくとして来日らいにちしたことがある。
例 2
Aさんは最近さいきん歌手かしゅとしてよりも俳優はいゆうとして活躍かつやくしている。
例 3
私個人わたしこじんとしては賛成さんせいだが、皆みなと相談そうだんしてからでないと結論けつろんは出だせない。
例 4
異文化交流いぶんかこうりゅうにおいては、違ちがいは違ちがいとして認みとめることが大切たいせつだ。(慣用的かんようてき)
注意点:

  • 「~としては/~としても」と混同しやすい。「~として」は資格や立場を強調する。
  • 後ろには、その役割や立場にふさわしい評価や行動が続くことが多い。(例:学生として勉強する)
  • 単純な対比には使わない。対比の場合は「~に対して」などを使う。

8. ~からといって

接続:[N/V/A] 普通形 + からといって
意味:単純な推論を否定する。「Aだからといって、必ずしもBとは限らない」、または「Aという理由だけでそう結論づけたり行動したりしてはいけない」。

例文

例 1
やせているからといって、体からだが弱よわいとは限かぎらない。
例 2
日本人にほんじんだからといって、だれもが日本語にほんごを教おしえられるわけではない。
例 3
寒さむいからといって、家いえにばかりいるのは良よくない。
例 4
嫌いやだからといって勉強べんきょうしないでいると、困こまるのは自分じぶんだ。
注意点:

  • 単なる理由の「~から」と異なり、「~という理由だけで~とは言えない」と安易な推論を否定する。
  • 後ろには部分否定(~とは限らない/~わけではない)や、忠告・注意が続くことが多い。
  • 直接的な原因・理由を述べる場合は、「~から/~ので」を使う。

9. ~に反し(て)

接続:N + に反し(て)
意味:予想、期待、または規則に反する結果を表す。

例文

例 1
Aチームが勝かつだろうという予想よそうに反はんしてBチームが勝かった。
例 2
応募者数おうぼしゃすうは当初とうしょの見込みこみに反はんし、非常ひじょうに多おおかった。
例 3
無断外泊むだんがいはくは寮りょうの規則きそくに反はんする。
例 4
たとえ親おやの命令めいれいでも、自分じぶんの意思いしに反はんすることはしたくない。
注意点:

  • 「~のに」と混同しやすい。「~に反して」は期待、予想、計画、規則などに反する場合に使われ、主に書き言葉である。
  • 「予想」「期待」「計画」などの名詞とよく一緒に使われ、明確な対立を強調する。
  • 単純な事実の対比には使わない。その場合は「~一方で/~のに」などをよく使う。

10. ~にもとづいて/もとづき

接続:N + にもとづいて/もとづき
意味:決定や評価の根拠・基準を表す。主に書き言葉で使われる。

例文

例 1
この映画えいがは実際じっさいにあった事件じけんに基もとづいて作つくられた。
例 2
データに基もとづいて仮説かせつを立たてる。
例 3
法律ほうりつに基もとづき、当店とうてんでは20歳未満さいみまんの方かたには酒さけの販売はんばいをいたしません。
例 4
今後こんごとも、お客様きゃくさまのご意見いけんに基もとづいた商品しょうひんを開発かいはつしていくつもりです。
注意点:

  • 「~によって」と異なり、「~に基づいて」は基準、データ、法律、規則などを根拠にすることを表す。
  • 法律、ニュース、研究などの硬い文章(書き言葉)でよく使われる。
  • 手段や方法(~を使って)には使えない。その場合は「~によって/~を通じて」を使う。

11. ~をもとに(して)

接続:N + をもとに(して)
意味:ある事柄、データ、情報などを素材・基礎として何かを作り出すことを強調する。

例文

例 1
試験しけんの結果けっかをもとに合否ごうひを決きめる。
例 2
これは10年前ねんまえのデータをもとにしたグラフなので、現状げんじょうとは違ちがっている。
例 3
考古学者こうこがくしゃは一ひとつの土器どきの破片はへんをもとにして、古代人こだいじんの生活せいかつを推理すいりする。
例 4
父ちちの遺産いさんをもとにして商売しょうばいを始はじめた。
注意点:

  • 「~に基づいて」と似ているが、「~をもとにして」は「~を素材・基礎として」という意味合いが強く、何かを作り出したり展開したりする際に使われる。
  • 創造や作成の動作とよく一緒に使われる。(例:データをもとに分析する)
  • 規則や基準に厳密に従う場合は、「~に基づいて」の方が適切である。

12. ~反面/半面

接続:[N + である] / [V/A] 名詞修飾型 + 反面/半面
意味:一つの事柄の中に存在する、二つの対立する側面を表す。

例文

例 1
この新あたらしい薬くすりはよく効きく反面はんめん、副作用ふくさようも強つよい。
例 2
東京とうきょうのデパートは値段ねだんが高たかい反面はんめん、商品しょうひんの種類しゅるいは豊富ほうふにある。
例 3
一人暮ひとりぐらしは自由じゆうな半面はんめん、寂さびしさも感かんじる。
例 4
Eメールは便利べんりな半面はんめん、人ひととの接せっし方かたを忘わすれさせてしまう面めんもあるのではないか。
注意点:

  • 「~一方で」と混同しやすい。「~反面」は、同一の事柄における「対立する二つの側面」を強調する。
  • 長所と短所を述べる際によく使われる。後件には前件と対立する内容が来る。
  • 無関係な二つの事柄には使えない。同一テーマ内での対立関係が必要。

13. ~れる/られる(自発)

接続:V (1グループ: -れる / 2・3グループ: -られる)
意味:感情、思考、または動作が意図的ではなく、自然に湧き起こる(自発)ことを表す。

例文

例 1
この歌うたを聞きくと、子こどものころのことが思おもい出だされる。
例 2
国くにから送おくられてきた荷物にもつを見みると、母ははのことが思おもわれる。
例 3
田舎いなかで一人暮ひとりぐらしをしている祖母そぼのことが案あんじられる。
例 4
妹いもうとの病気びょうきは現代医学げんだいいがくでは治なおすことが難むずかしいそうだ。新薬しんやくの完成かんせいが待またれる。
注意点:

  • 一般的な受身形(誰かに~される)と混同しやすいが、ここでは自然に湧き起こる感情や思考(自発)を表し、動作主は強調されない。
  • 「思われる」「思い出される」「案じられる」などの動詞とよく一緒に使われ、「自然に~と感じる/思い出す」という意味になる。
  • 具体的な被害(AにBをされる)を述べる場合には使わない。その場合は通常の受身形を使う。

14. ~てたまらない

接続:Aて + たまらない
意味:感情や感覚が非常に強く、「~て我慢できない」ことを表す。主観的な感情にのみ使われる。

例文

例 1
壊こわれてしまい、暑あつくてたまらない。
例 2
会あいたくてたまらないのに会あえないのはつらい。
例 3
学生時代がくせいじだい、私わたしは運動うんどうが苦手にがてで、特とくに長距離走ちょうきょりそうは嫌いやでたまらなかった。
例 4
息子むすこはライバルに負まけたのが悔くやしくてたまらないようだ。
注意点:

  • 「~てならない」と似ているが、「~てたまらない」はより話し言葉的で、我慢できないほどの強い感情や欲求を表す。
  • 主観的な感情や感覚にのみ使われ、客観的な事象には使えない。
  • 硬い文章やフォーマルな場面では、「~てならない」を選ぶことが多い。

15. ~てならない

接続:[V/A] て形 + ならない
意味:「~てたまらない」より硬い表現で、主に書き言葉で強い感情を表すのに使われる。

例文

例 1
希望きぼうどおりの会社かいしゃに就職しゅうしょくでき、うれしくてならない。
例 2
田舎いなかに住すんでいる一人暮ひとりぐらしの母ははのことが心配しんぱいでならない。
例 3
彼かれと以前いぜんどこかで会ったことがあるように思おもえて(/思おもわれて)ならない。
例 4
最近さいきんなぜか、昔むかしのことが思おもい出だされてならない。
注意点:

  • 「~てたまらない」よりフォーマルで書き言葉によく使われるが、意味は近く「~という感情が抑えられない」ことを表す。
  • 強い感情、心配、後悔などを表すのによく使われ、客観的な事象には使わない。
  • 意図的な行動ではなく、自然に湧き起こる感情を主に表す。