N3 文法 UNIT3
16-28
1. 主要語彙
| Kanji | Hiragana | 意味 |
|---|---|---|
| 影響 | えいきょう | 影響・作用 |
| 激しい | はげしい | 程度が非常に強いこと |
| 爆発 | ばくはつ | 爆発すること |
| 泥 | どろ | 水を含んだ土 |
| 寿命 | じゅみょう | 命の長さ |
| 汚染 | おせん | 汚れること |
| 温暖 | おんだん | 気候が暖かく穏やかなこと |
| 予想 | よそう | 前もって想像すること |
| 提出 | ていしゅつ | 書類などを出すこと |
| 活躍 | かつやく | めざましく活動すること |
1. ~から~にかけて
意味:~から~まで(大体の範囲・期間や場所)
接続:N1 から N2 にかけて
例 1
このあたりでは、4月から5月にかけていろいろな花が咲く。
例 2
台風の影響で、昨夜からけさにかけて、激しい雨が降り続いた。
例 3
この植物は九州北部から中部にかけて見られる。
例 4
ガス爆発で、彼は肩から腰にかけて大やけどを負った。
注意点:
- 「~から~まで」と混同しやすいが、「~から~にかけて」は明確な境界線がなく「大体の範囲」を表す。
- 幅のある時間や場所によく使われる(「Aの辺りからBの辺りまで」という意味)。
- 終了地点を強調したい場合は使わない。その場合は「~まで」を優先する。
2. ~だらけ
意味:~がいっぱいある・~ばかりである(マイナスな評価)
接続:N + だらけ
例 1
ほこりだらけの部屋/泥だらけのくつ
例 2
数学の答案は間違いだらけだった。
例 3
苦労した祖父の手は固くてしわだらけだ。
例 4
山頂までの道は石ころだらけだ。
例 5
父の部屋は本だらけで足の踏み場もない。
注意点:
- 「~まみれ」と混同しやすいが、「~だらけ」は「~がいっぱいある」という意味で、主に間違いや欠点などマイナスな事柄に使われる。
- 良いことや中立的なことには使わない。
- ミスやトラブルを表す名詞とよく一緒に使われる(例:間違いだらけ、ごみだらけなど)。
3. ~おかげ
意味:~のおかげで(主に良い結果をもたらす原因)
接続:普通形 + おかげ
例 1
仕事が早く済んだのは、友だちが手伝ってくれたおかげだ。
例 2
白髪が少ないおかげで若く見られることが多い。
例 3
医療技術の進歩のおかげで平均寿命が伸びた。
例 4
彼の言うことを信じたおかげでひどい日にあった。
例 5
「お母様の具合はいかがですか」「おかげさまで、すっかり良くなりました」
注意点:
- 「~せいで」と混同しやすいが、「~おかげで」は通常、良い結果や感謝の気持ちを表す。
- 皮肉を込めて悪い結果に対して使われることもある。
- 直接的に非難する場合は、悪い原因と非難の態度を強調する「~せいで」を使う。
4. ~せい
意味:~のせいで(悪い結果をもたらす原因・非難)
接続:普通形 + せい
例 1
あの人のせいでみんなが迷惑している。
例 2
景気が悪いせいでボーナスが減った。
例 3
試合に負けたのはミスをした私のせいだ。
例 4
大気汚染が悪化したのは、政府が何の対策も立てなかったせいだ。
例 5
彼女は何でも人のせいにするから嫌われている。
5. ~せいか
意味:はっきりとは分からないが、おそらく~のせいで
接続:N / 普通形 + せいか
例 1
気のせいか、最近父は元気がないようだ。
例 2
年のせいか、このごろ物忘れがひどい。
例 3
このあたりは気候が温暖なせいか、のんびりしていて暮らしやすい。
注意点:
- 「~おかげで」と混同しやすいが、「~せいで」は悪い結果や非難のニュアンスを伴う。
- 良い結果には使わない。
- 「おそらく~のせいで」と推測する場合は、「~せいか」を使って確実性を下げ、「確実ではないが~が原因かもしれない」という意味にする。
6. ~とおり(に)/~どおり(に)
意味:~と同じように・~の通りに
接続:Vる / Vた + とおり(に) ・ N の + とおり(に)
例 1
学生たちは、先生が黒板に書いたとおりにノートに写した。
例 2
外国語だと、なかなか思ったとおりに話すことができない。
例 3
父は、私たち家族が父の言うとおりにしないと、きげんが悪い。
7. ~どおり
意味:~の通りに(予想・計画・指示・希望などと同じように)
接続:想像 / 予想 / 計画 / 指示 / 命令 / 希望 + どおり
例 1
勉強がなかなか予定どおりに進まない。
例 2
幼い弟は思いどおりにならないと大声で泣く。
8. ~のとおり
意味:ご覧の通り・ご存じの通り
接続:ご覧 / ご存じ / ご承知 / お聞き + のとおり
例 1
例のとおりに書きなさい。
「とおり」グループの注意点:
- 「~ように/~まま」と混同しやすいが、「~とおり(に)」は手本や言ったこと、見たことと「全く同じように」ということを強調する。
- 接続の形に注意:「Vる/Vた+とおり」「Nの+とおり」が基本形で、試験によく出る。
- 決まった言葉とよく一緒に使われる(例:「そのとおり」「予想どおり」など)。
9. ~について/~につき
意味:~について・~に関連して
接続:N + について / N + につき
例 1
私は大学で日本の歴史について勉強したい。
例 2
両親と卒業後の進路について話し合った。
例 3
「この記事についてのご意見をお聞かせください。」
例 4
「新しい事業計画につき、これからご説明いたします。」
注意点:
- 「~に関して」と混同しやすいが、「~について」は一般的な表現で、話し言葉でも書き言葉でも使われる。特別なフォーマルさはない。
- 一緒に使われる動詞に注意:「話す」「聞く」「書く」「調べる」などとよく一緒に使われる。
10. ~に関し(て)
意味:~に関して・~に関連して(フォーマルな表現)
接続:N + に関し(て)
例 1
「申し込み手続きに関してお伺いしたいのですが」
例 2
パソコンで環境問題に関する記事を検索した。
例 3
議長は時間に関して厳しいので、絶対遅刻はできない。
例 4
「その件に関しましては、後ほどご説明いたします」
注意点:
- 「~について」と混同しやすいが、「~に関して(は)」の方がフォーマルで、書き言葉や通知によく使われる。親しい会話ではあまり使われない。
- 活用形に注意:「N1 に関する N2」(名詞を修飾する形)があり、試験によく出る。
11. ~に比べ(て)
意味:~と比べて
接続:N + に比べ(て)
例 1
昼間に比べて深夜は電気料金が安い。
例 2
今年は例年に比べ、寒さが厳しいそうだ。
例 3
女性のほうが男性に比べ平均寿命の長い国が多い。
例 4
「私は話すのに比べて、書く力が弱いんです。」
注意点:
- 「~より」と混同しやすいが、「~に比べて」は基準・データ・特徴に基づく比較を強調し、明確に対比させる場合によく使われる。
- 後半の構造:通常は評価や違いが来る。「AはBに比べて…」の文型がよく見られる。
- 「~のほうが好きだ」という選択の意味はない。「AよりBのほうが好きだ」の場合は「~より」を使い、「~に比べて」は使わない。
12. ~に加え(て)
意味:~に加えて・その上
接続:N + に加え(て)
例 1
今週はいつものテストに加えてレポート提出もあり、とても忙しい。
例 2
キムさんの作文は文法の間違いが少ないことに加え、主張がはっきりしていて読みやすい。
例 3
日本経済は原油の値上がりに加え、急激な円高で低迷している。
例 4
3月に電車賃が値上がりしたが、それに加え、4月からはバス代が値上がりするそうだ。
注意点:
- 「~だけでなく/~ばかりでなく」と混同しやすいが、「~に加えて」は「その上」という意味で、要素を付け加えるニュアンスがあり、書き言葉でよく使われる。
- 意味の順序:先にAを述べ、次に「Bも加える」(Bが追加部分)。
- 「時間とともに増加する」という意味ではない。単に要素を追加するだけで、変化を表すわけではない。
13. ~に対し(て)
意味:Aは~だが、それに対してBは~(対比・比較)
接続:N + に対し(て)
例 1
あの二人はふたごなのに、兄はおとなしいのに対して、弟はよくしゃべる。
例 2
近所のスーパーは夜11時閉店なのに対し、コンビニは24時間営業だ。
例 3
この映画は海外では人気があるのに対して、日本国内ではそうでもない。
例 4
一般に、日本の若者は洋食を好む。それに対して、中高年は和食を好む。
注意点:
- 「~に対して」の2つの意味を混同しやすい:ここでは「対比・比較」の意味(Aは~だが、それに対してBは~)。
- 構造の目印:「Aのに対してB」の形が多く、後半で対照的な点を述べる。
- 「~に向かって・~に対して」の意味との区別:その意味の場合は通常「Nに対して」となり、明確なAとBの対比構造はない。
14. ~たびに
意味:~する時はいつも
接続:N の / Vる + たびに
例 1
バーゲンセールのたびに、ついいらないものも買ってしまう。
例 2
父は旅行のたびに、その土地の名産品をおみやげに買ってきてくれる。
例 3
辞書を引くたびに新しい発見がある。
例 4
友人たちの活躍を聞くたびに、うれしく思う。
注意点:
- 「~とき/~たら」と混同しやすいが、「~たびに」は「~する時はいつも」という意味で、規則的な反復性を表す。
- 後半は通常、繰り返される反応や結果が来る。1回限りの出来事には使われない。
- 1回で終わったことには使わない。単なる「~した後」(時間の順序)の場合は他の文型を使う。
15. たとえ~ても
意味:もし~だとしても
接続:たとえ + 普通形 + ても
例 1
たとえ少々高くても、質のいいものが買いたい。
例 2
たとえ両親に反対されても、家を出て一人暮らしがしたい。
例 3
手紙は、たとえ字が下手でも、手書きのほうが暖かみがある。
例 4
たとえ小さな子どもでも、ゆっくり話してやればわかるはずだ。
注意点:
- 通常の「~ても」(譲歩)と混同しやすいが、「たとえ~ても」は「どんなことがあっても~」と強く強調する。
- 後半は通常、確固たる結論が来る。意志・決定・断言(それでもやる、変わらない)がよく見られる。
- 軽い可能性を述べるだけの場合は不適切。単なる「~ても」で十分である。
16. ~って
意味:~だそうだ・~と言っていた(話し言葉・親しい表現)
接続:普通形 + って
例 1
「お母さん、お父さん、きょうは遅くなるって」
例 2
「田中さん、行くって?」 「ううん、行かないって」
例 3
「学校で習ったんだけど、このあたりは昔、海だったんだって」
例 4
「天気予報、なんて言ってた?」「晴れるって。それに、暑いって。」
例 5
久しぶりにテイさんからメールが来たよ。元気だって。
注意点:
- 引用の助詞「と」と混同しやすい:「~って」は「~と言って/~という」の話し言葉で、言葉や情報を伝えるために使われる。
- 話し言葉の文脈に注意:会話によく現れる。フォーマルな書き言葉ではあまり使われない。
- 2つの使い方に注意:文や文脈によって「~だそうだ(伝聞)」または「~と言っていた(引用)」になる。